銀河＜ギャラクシー＞におもいを馳せた新コレクション

2018年春夏シーズン、ボッテガヴェネタがテーマに選んだのは銀河。宇宙にとめどなく広がり、いまだその実態が謎だらけの不可解さがもたらす神秘さは、言い換えれば美しさの境地。 普遍の美学という点においては、なるほどボッテガヴェネタの真髄と共鳴するところがある。

しかし同時に思うこともある。ボッテガのもうひとつの魅力となっているローカリズムの観点からは、グローバリゼーションを想起させる「銀河」のチョイスは矛盾を孕んでいることにならないか。 考えてもこのギャップは埋まらないのだが、この「銀河」というテーマの面白さはこの意外性に実はあるのかもしれない。いったいどんな心境の変化か。デュアルネイチャーの享受かなんかだろうか。 ボッテガからの回答は公表されていないが、私たちの妄想をかきたてワクワクさせてくれるテーマであることには変わりない。 世界観が突如として大気圏を超えていった。随分大胆な試みをしたものだと驚嘆するのである。

この「ギャラクシー」シリーズは、銀河をカラーグラデーションでイメージ化して、十八番である編み込みレザーにシルクスクリーンでプリントされているアーティスティックなシリーズ。 商品展開は財布、カードケース、トラベルケース、バックパックとひと通り揃えられるのもコレクション心に刺さるようで嬉しい。 カラーバリエーションも豊富で、グレーやオレンジ、ブルーなどがあり、選ぶたのしさもしっかり用意されている。